• 2021.11.16

続SFA(営業支援システム)とは?~注意点と選定ポイント~

SFAの導入と運用に伴う注意点

前項で紹介したことを踏まえれば、SFAは営業部門だけでなく、全社的な基幹システムとして通用するものだということがおわかりいただけるでしょう。しかし、実際に導入するとなると、意外なところでつまずくことも少なくありません。
続いては、SFAを導入し、運用する際の注意点について考えてみましょう。

「使って当然」という環境を作る

SFAを導入したのはいいけれど、現場になかなか定着しない…というのは、よくある悩みです。SFAは活用してこそ真価を発揮するものですから、日常的に使うようにしなくてはなりません。

ではどうするか?…その方法はいくつかありますが、ひとつは上長のプッシュです。経営陣から指示を出したり、SFAベースでのワークフローに移行したりすれば、否応なくSFAを使うように誘導できるでしょう。その意味では、現場のマネージャーはもちろん、経営トップが積極的に導入に関わることが重要です。また、SFAを積極的に使いこなすメンバーに何らかのインセンティブを与えるという方法も考えられます。

しかし、本質的に必要なのは、SFAの活用にどのようなメリットがあるのか、それによってチームメンバーにどのような利益が生まれるのか、さらには顧客にどのような価値を提供できるのかということを、現場にしっかり理解させることでしょう。そうすれば、「これだけメリットが多いSFAなのだから、使うのは当然だ」という状況が自然と生まれます。

スモールスタートを切るのも良い方法

SFAの導入による変化は、営業現場でのワークフローだけにとどまりません。個人プレーからチームプレーへの移行、顧客第一主義という発想への転換など、企業に大きな変革をもたらす可能性を秘めています。それだけに、全社的に一気に移行するというのは、なかなか難しいことです。 そんなときは、6〜7名程度のチーム単位でスモールスタートを切り、その効果を見るというやり方も有効です。

新たにSFAを導入するとなると、運用や活用について予測できない障害が発生することもあるでしょう。定着するまでに、困難に直面することもあるかもしれません。ですから、まずは最小単位での導入として、様子を見るのです。これなら、障害や不具合が発生しても、全社的な問題に至ることはありません。その上で導入範囲を広げていけば、社内全体にスムーズに普及させることができるはずです。

SFAを選ぶときのポイント

SFAは現在、さまざまな製品が市場に登場しています。基本的な機能は共通していますが、細かな点になるとかなりの違いがあり、使い勝手も異なります。
SFA選定の際には、次のようなポイントに注意しておくといいでしょう。

クラウドサービスであること

SFAには、その提供形態によってオンプレミス(自社構築)、パッケージ、クラウドといった種類があります。さまざまな事情を考慮すると、クラウドが最も使い勝手がいいでしょう。 クラウドだと、初期の導入コストが安く、スモールスタートを切るのに適していますし、サーバーメンテナンスの必要がありません。社内PCのリプレースも、影響なく行えます。何より、外出の多い営業担当者にとっては、外出先で操作できるのは最大の利点です。また、使ってみて気に入らない場合は、契約解除すればそれ以上のコストは不要です。

使い勝手が良いこと

SFAは多忙な中で毎日使うツールですから、使い勝手の良さはとても重要です。使い勝手の悪いインターフェースでは、使うこと自体がストレスになってしまいます。
ですから、選定段階でいくつかの製品に絞り込んだら、デモ版を使ってみることです。導入予定のチームで使ってみて、操作性や画面の見やすさ、アクセスの容易さなどを評価・検討して、使いやすい製品を選ぶことが大切です。

必要十分な機能と拡張性があること

どんなSFAでも、基本的な機能は実装しています。どの製品を選んでも、導入直後から「機能が足りない」ということはないでしょう。しかし、「他の部門のシステムと連携したい」「将来的には社内の基幹システムとして活用したい」というような予定があるのなら、対応する機能や拡張性を持っているかどうか、チェックしておく必要があります。
導入前の製品選定の段階で、そこまでの見通しを立てることはできないかもしれません。しかし、将来的に事業が拡大した場合、SFAを主軸のシステムとして使い続けることも考えられます。それを思えば、ある程度の拡張性があったほうが無難です。

カスタマイズが簡単であること

SFAはどのような企業にもフィットするよう、機能の面である程度の幅を持たせた仕様になっています。しかし、企業によっては特殊なビジネスモデルを採用しているケースがありますから、目的や用途に応じてカスタマイズが必要になることもあるでしょう。
SFAそのものがプラットフォームとして機能し、その上で必要な機能を組み合わせて使える。こうした自由度の高さがあれば、どのような状況にも対応できるはずです。

万全のサポートが用意されていること

SFAは、企業の基幹システムにもなりえるものです。ですから、万が一の際にも万全のサポートを受けられる体制が、ベンダー側に求められます。
また、導入時や運用が定着するまでは、大小さまざまな問題やトラブルが起こりやすいものです。そんなときに的確なアドバイスやフォローを受けることができれば、安心して使い続けることができます。
SFAは「導入して終わり」というものではありません。むしろ、その後の定着と運用が大事です。それを考えれば、サポート体制がしっかりしているベンダーを選ぶことが、後悔しないポイントだといえます。

ユーザーコミュニティが活発であること

製品によっては、SFAのユーザーがコミュニティを形成し、自主的なセミナーの開催や意見交換などを活発に行っているケースがあります。こうしたコミュニティでは、ユーザー目線のコメントを多く見ることができるため、ベンダーのサポートとはまた違った心強さがあり、貴重なナレッジや運用のヒントを得られます。
また、ユーザーコミュニティが活発だということは、それだけ多くの導入事例や成功事例があり、さらに「もっと使いこなそう」というアクティブなユーザーが多いということでもあります。これは、製品の信頼性を測る上でも、大いに参考にできる部分です。

セキュリティが万全であること

SFAには、顧客情報が集積されるので、万全のセキュリティは必須です。ですから、製品の選定においては、そのSFAがどれほどのセキュリティ対策をとっているか、確認が欠かせません。 たとえば、金融機関や政府系機関など、最高レベルのセキュリティを要求される組織への導入実績を見れば、そのレベルを推し量ることができます。

常に進化し続けていること

市場は、常に動き続けています。しかも、SFAをはじめとするデジタルツールの世界は、日々新たなテクノロジーが誕生し、高速で進化し続けている分野です。そうした中にあって、最新の技術や概念、ユーザーからの意見をくみ取り、適切な形でブラッシュアップを重ねていくことは、ベンダーにとって必要な姿勢といえます。
そうした努力をいとわないベンダーの製品であれば、安心して使い続けることができるはずです。

最後に、全社がSFAを理解し活用すれば、大きな効果を得られる

SFAは、導入するだけで売上が上がる「魔法のツール」ではありません。環境を整えてスムーズに導入し、その機能を活かした運用ができれば、営業部門だけでなく、企業全体に大きなプラスをもたらします。しかし、そのためには、経営陣から現場のメンバーに至るまで、SFAとは何か、それによって何が変わり、どのような利益が生まれるのかを十分に理解することが必要です。
その上で、自社の環境にフィットした形でSFAを使いこなせば、単なる売上向上よりも大きな効果を、SFAによって得られることでしょう。

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